レオパレス問題はどこまで広がる?投資家にとってはチャンスになるのか

2018年に発覚した、大手不動産デベロッパーレオパレスのアパート不良施工問題。この問題は現在も収まるところを見せず、レオパレスの業績や株価も大きな低迷を見せています。

このレオパレスの物件問題の現状、そして不動産投資家としてこのレオパレス問題が広がる不動産市場で、どのような立ち回りをすればいいのかを考えてみましょう。

1.レオパレスの施工問題の現在

このレオパレスの不良施工問題が表に出たのは2018年のことでした。テレビ東京系の報道番組などで、レオパレスのオーナーが建物に関する不満を述べる様子がクローズアップされ、レオパレスの社長に対するインタビューなども放送されたのです。

以前から都市伝説的に、レオパレスの壁は非常に薄く、防音性がほとんどない、断熱性も低く湿気などで部屋の中が湿ってしまうといった噂は広まっていました。

あくまでもそれは過剰な表現を含むものだとも言われていたのですが、実際に屋根裏の界壁が設けられていなかった住宅や、最低限、建築基準法で求められている建材が使われていなかった住宅の実例が報道されることになり、その噂が事実であったことが明らかになっていたのです。

レオパレスでは約39000棟のアパートをこれまでに建てており、その全てにおいて建築基準法に適合しているか現在確認しているとしています。そして2019年6月の段階で約40%、16000棟のアパートで既に建築基準法を満たしていないとの問題が発覚しました。

問題が発覚後は、オーナーではなく、レオパレスが費用を負担して物件の修繕や補修を行うとしています。

そしてその費用の捻出のために、レオパレスは自社で所有しているマンション約110億円分を売却するとしています。

レオパレスの株価は最も高かった時期に比べると現在では約1/10以下、200円前後にまで下落しました。

この不良施工問題がいつから行われていたのか、誰の指示だったということは明らかになっておらず、社内でもそのような問題の解明は進んでいません。

ただし、会社の利益を大きくするため、そして建築費を下げてコストダウンを狙うために社内では慣習的にこのような不良物件の建築が行われていたことは、想像に難くありません。これはレオパレス社内の体質と言えるものだったのでしょう。

結果的に、目先の利益だけを追求したため、不良施工問題は社内では収拾がつかない事態に発展しました。2019年6月27日に実施されたレオパレスの株主総会でも、この問題が大きく取り上げられています。

レオパレスでアパートを建てたオーナーからの苦情だけではなく、株価の低迷により被害を被った株主からも非難が殺到しています。

レオパレスとしても会社の売上が大きく低迷することが予想されており、今後の信用回復は容易なものではありません。

2.中古市場に元レオパレス物件が出回る

そしてレオパレスの不良物件問題が表面化した後に、どのようなことが起こったのかを確認してみましょう。

不動産中古市場に、これは元レオパレスではないかと思われるアパート物件が数多く出回ったのです。オーナーにしてみればいくらレオパレスが責任をもって費用負担で修繕をしてくれると言っても、その物件数が1万件以上となってくるといつ修理が行われるものか分かったものではありません。

またレオパレスに対する不信感も持っており、本当にレオパレスが責任をもって修繕したとしても、満足な住宅性能に戻すことができるのかという不安もあります

そして耐震工事や防音工事といった、大規模な工事を行うとなると現在の入居者に退去してもらってかた修繕を施すしかありません。そのため、一時的に自分の物件の収益が大幅に悪化することが想像できます。そのような状態では欠陥のあるレオパレスの物件を持っているよりも、その物件をさっさと売ってしまい、他の安全性の高い物件を購入したいというオーナーが出てきても不思議ではありません。

その結果、郊外などに建てられていた元レオパレスの物件が現在不動産市場でいくつも売りに出ているのです。ただし購入する側も、そのアパートがレオパレス製の集合住宅であることは、ある程度見て判断できます。そのためそう簡単に購入してくれるわけではありません。最低限、売出しの価格が土地の価格程度まで下がっているものでないと、購入者は現れないでしょう。

レオパレス物件は、建物の価値はほぼ無いものとして見られています。

実際には土地の価格以下の売価で、建物を取り壊すことを前提にした価格設定でないとなかなか元レオパレスのアパートは売れないと見られています。レオパレスの建物自体にはすでに全く価値がないどころか、リスクになっているのです。

3.現在はリスクが高く、購入は得策とは言えないかも

ではもしこれを読んでいる投資家の方で、レオパレスの物件を購入したい、少し魅力的な物件があるので購入を検討している場合は、どのような方針で購入した方が良いのかを考えてみましょう。

まず先に述べたように、建物自体はもうリスクにしかなっていません。正直な話そのままのレオパレスの物件に入居者を入れても、賃貸物件経営上のリスクにつながってきます。

名前や刻印を変えて、この物件はレオパレスではありませんとアピールをしながら売ろうとしても、今のインターネット社会では、そういった悪評はすぐに広がってしまいます。

悪評が広がってしまうと、あなたの物件の入居者数に影響する可能性があります。

もし購入をしてもいいケースを探すとしたら、完全に補修が済んだと住宅診断の結果が提示されている物件になるでしょう。

運よくレオパレスから早めの修繕を受けることができ、きちんと住宅診断の結果が証明されていれば、購入も視野に入ってきます

最もやってはいけないのは、オーナーチェンジ物件の購入です。

最初から家賃収入が確保できるから、言ってレオパレスの物件を購入するのはやめましょう。オーナーチェンジ物件ということは入居者が退去しておらず、血管に対する満足な修繕が行われていないと想像できます。

そして、現在住んでいる入居者もいつまで住んでくれるかの保証は全くありません。たまたまタイミング的に引っ越し先が見つからないだけで、良い新居が見つかれば、すぐに退去してしまうこともあるでしょう。

特に現在レオパレスが建てられている駅や場所は郊外が多く、今後安定した入居者の確保がしやすい場所とは言い難いものがあります。

非常に価格が安く、相場を比較しての2/3程度の価格で購入できれば、まだ物件を解体し、新しくてアパートを建て直す活用法があります。

ただし、そんな場合でも土地自体の価値がこれから先上がりにくい場所の物件であれば、購入は避けて起きたほうが無難です。

まとめ

レオパレスの不良施工物件は発覚から一年以上経過しても、まだ全貌が明らかになっておらず、回収工事も遅々として進みません。問題の収束地点がどうなるのかも不明です。

日本の人口は現在どんどん減少傾向にあり、特に都心と郊外では大きな増減率に大きな差が出てきています。郊外型のアパートの運営を行うときには単身者向けだけではなく、ファミリーやカップル向けの、駐車場付き物件の方が入居が安定するケースもあります。

価格だけで購入を検討するのではなく、元レオパレス物件であること、そして立地の良し悪しや今後の資産価値の変化を見据えた上で、購入を検討していきましょう。

 

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