住宅ローンで投資用物件が買える!賃貸併用住宅のススメ

投資用物件を購入するための融資がなかなかつきにくくなっている昨今。住宅ローンを利用して投資用物件が購入できる賃貸併用住宅に、注目が高まっています。

それでは賃貸併用住宅には具体的にどのようなメリットがあるのか、確認していきましょう。

1.賃貸併用住宅とは

賃貸併用住宅とは、どういった建物をさすのでしょうか。

1-1.自宅とアパートが同じ建物内にある物件

賃貸併用住宅とは、自宅と賃貸部分が一体化して集合住宅になった建物のことを指します。例えば2階建ての建物で、1階が賃貸アパート、2階が自宅となっていれば、それは賃貸併用住宅です。また、アパートやマンションのような居住用の賃貸併用住宅だけではなく、店舗や事務所と一体化している賃貸併用住宅もあります。

1-2.賃貸併用住宅であれば、家賃収入で住宅ローンを返済できる

賃貸併用住宅を購入すれば、家賃収入を得ることが可能です。毎月ある程度まとまった家賃収入が入ってくれば、賃貸併用住宅の購入のさいに借受けた住宅ローンを家賃から返済することができます。そのため、賃貸併用住宅の売り文句の中には、「毎月のローンの返済がほぼ0円!」というものが見られます。賃貸併用住宅で家賃を高く設定できる場合、住宅ローンが返せるだけではなく、家計に余裕をもたせることも可能です。

2.賃貸併用住宅のメリット

賃貸併用住宅の最大のメリットと言えば、先に挙げたように家賃収入が得られ、家賃で住宅ローンの返済が可能であることです。しかし、その他にも様々なメリットがあります。それを確認していきましょう。

2-1.住宅ローンを利用できる

賃貸併用住宅は住宅ローンの利用が可能です。一般的には投資用物件を購入するときは、アパートローンやマンションローンといった投資用ローンを利用しなければいけません。しかし、投資用ローンの利用には、定職に就いていて収入があることを求められるだけではなく、金利が高いいっぽうで返済期間を長く設定できないなどの不利な条件がつきます。特に中古の木造物件を買いたいときは、最近では担保価値の低い物件に融資がつかなくなっています。

しかし、賃貸併用住宅であれば住宅ローンが利用できるため、低金利かつ返済期間を35年に設定できます。現在の投資用ローンの一般的な金利は3%前後ですが、住宅ローンであればフラット35でも1%台前半の金利で融資を受けることができます。

そのため、金利がとても低くなり、毎月の返済額が投資用ローンよりも減るのですが、不動産投資を始めるときのリスクを大幅に抑えることが可能です。

2-2.不動産取得時の税金が安い

賃貸併用住宅は自宅だけでなく、賃貸部分も含むため、税金を安くすることも可能です。不動産取得税の計算は、自宅用の不動産と賃貸用の不動産では税率が変わってきます。そのため、建物の賃貸部分が自宅に占める割合によって、税金を軽くすることができるのです。

2-3.相続対策にも有利

賃貸併用住宅は相続税対策にも大変有利です。不動産を取得するときだけではなく、不動産を相続するときもまた、自分たちが居住用に使っている不動産よりも他人に貸している不動産のほうが税額は少なくなります。

相続税の計算には固定資産税評価額が利用されますが、固定資産税評価額が2,000万円だったときの自宅部分の相続税は、約1/6が税額に相当します。賃貸に出していれば、1/6のさらに半分以下が税額として計算され、相続税が安くなるのです。

例えば自宅の2/5が賃貸部分であれば、残りの3/5は居住用部分として計算され、2,000万円×3/5×1/6=200万に。いっぽうで、賃貸部分は2,000万円×2/5×1/12=67万、相続税は合計で267万円ほどになります。

自宅の中に自分たちが使用しない賃貸用の部屋が有るだけで、大幅な節税が可能になるのです。

3.賃貸併用住宅の注意点

メリットばかりに思える賃貸併用住宅ですが、一つの建物の中に自宅部分と賃貸部分を設けることで様々な不便さを感じることもあります。それらも一つ一つ確認していきましょう。

3-1.自分と入居者両方のプライバシーに気を使う

賃貸併用住宅の最大の問題点は金銭面ではなく、プライバシー面だと言えます。同じ建物の中に別の家族や別の世帯が住んでいることで自宅を自由に使えず、大きなストレスを抱え込んでしまう危険性があるのです。

借りて住む人にとっても同様です。上に大家が住んでいるから不自由さを感じる入居者もいますし、自宅部分を2階以上のフロアにしている場合、子供が家の中で騒いで下の住人に迷惑をかけてしまう話もよく聞かれます。

そのため、家の中で思いっきり子供を遊ばせることができなかったり、庭で遊んでいると入居者と会って何となく気まずくなったりすることもあるのです。

大家と入居者で玄関を全く別の場所に据える、極力顔を合わせないような作りにするなどのプライバシー対策が必要となってきます。

いっぽうで、人によっては全くこういった交流を不快に思わず、むしろ同じ建物の中に別の人間が住んでいることを楽しく思う人もいます。そのため、この点は人それぞれだと言えますが、賃貸併用住宅を購入した人の中には、こういった点をストレスに感じるといった意見が多く聞かれるのです。

3-2.賃貸部分は建物の半分以下にしないといけない

住宅ローンが使える賃貸併用住宅には大きなメリットがありますが、住宅ローンの利用にはいくつかの条件があります。その中で最も気にしなければいけないのが、賃貸部分は建物全体の面積の半分以下に抑えなければいけないことです。あくまで住宅ローンの融資を受けるわけですから、自宅の購入がメインでなくてはいけません。家賃収入を増やすためにできるだけ賃貸部分を増やしたいと思うものですが、賃貸部分が建物面積の半分を超えてしまうと、金融機関は住宅ローンの融資を行いません。賃貸部分は投資用ローンで融資を受けるしかありません。

賃貸併用住宅でどうしても広く賃貸部分を確保したいのであれば、住宅部分は住宅ローン、賃貸部分は投資用ローンといった工夫が必要になってきます。しかし、金利などの面で返済の条件が悪くなってしまいます。

3-3賃貸併用住宅は建築費が高い

賃貸併用住宅は建築費が高い点もデメリットです。一般の木造住宅であれば、坪単価は平均50万円から60万円と言われています。しかし、賃貸併用住宅の場合、坪単価が70万円から80万円になることも珍しくありません。

それは各部屋に居住用の設備を設置する必要があるからです。一般の家であればキッチンやお風呂が一つだけ、トイレも多くて2つか3つといったところでしょう。しかし、賃貸併用住宅ではそれぞれの部屋にキッチンやお風呂、トイレが必要になります。賃貸向けの居室が4部屋ある賃貸併用住宅では、合計でキッチンは5つ、お風呂も5つ、トイレは6~7箇所ほど設置しなくてはいけません。

また、それぞれの部屋に玄関や窓、防犯設備なども必要となってきます。騒音の被害を防ぐには壁や天井を厚くするなど、防音や断熱対策に努める必要があります。そのため、建築費は高くなり、金利が安くても借入金の総額はどうしても増えてしまうのです。

 

それでも賃貸併用住宅の活用を考えるうえで、金銭的なメリットが大きいことに変わりありません。築年数が古くなり、客付けが難しくなってきた場合、1階を親世代の家に、2階以上を子世代の家にするなど、二世帯住宅へのリフォームも可能です。様々な使い方ができることも賃貸併用住宅のメリットと言えるでしょう。

 

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