家賃をできるだけ下げずに入居率を保つコツ3つ

アパートやマンション物件を経営していて、収益性を保っていくためには空室を発生させず、いかに満室状態を維持するかを考えなければいけません。

一度退去が発生してしまうと、空室期間の家賃が減少するだけではなく、部屋のクリーニング代や客付けのための多額の広告費がかかるため、家賃にして3ヶ月分ほどの減収になります。

そこで、「空室を発生させないためには、家賃を下げれば良い」と考える人もいますが、家賃を下げると将来の売却時に表面利回りの実数値が下がってしまい、売却が不利になります。

ここでは、家賃をできるだけ下げずに入居率を保つための3つの対策をお伝えします。

1.コスト面の対策

最初に、入居者にとってもプラスにつながるコスト面の対策では何ができるのか、考えてみましょう。

1-1.仲介手数料を取らない

一般的に部屋を借りる賃借人は、入居時に仲介手数料として1ヶ月分の家賃を先に支払わなければなりません。

部屋を借りる人にとって家賃1ヶ月に相当する仲介手数料の存在は、重い負担になります。

ただでさえ前家賃や敷金・礼金、さらには引越し代などで家賃4~5ヶ月分に相当する出費を強いられるため、元々の家賃が低い部屋を選ぼうとしてしまいます。

そこで、考えたいのが仲介手数料のカットです。

仲介手数料は不動産会社の収入になりますが、入居者に全額を負担させるのではなく、大家のあなた自身が手数料の半額を負担してみましょう。

折半で仲介手数料を支払うようにすれば、部屋探しをしている人の負担は減ります。

出費は増えますが家賃を下げる必要はないので、それほど大きなダメージにはなりません。

入居率を上げるための効果的な対策になります。

1-2.更新料を取らない

「更新のたびに更新料がかかるので、他の物件に引っ越そうと考えるようになった」

「せっかく住み続けてあげているのに、今さら更新料を取るなんて」

そのような不満を心の中でくすぶらせる住人は、実に多いものです。

住人が同じ部屋を借り続けることこそ、オーナーにとってのメリットに他なりません。

「なぜ、2年毎に無駄な1ヶ月分の家賃をわざわざ支払わなければならないのだろうか」

入居者がそのような不満を持つ場合、更新料の免除を検討しましょう。

更新料を取らないようにすれば、入居者側にとっての不満もなくなります。

更新料1ヶ月分の支払いを要求したばかりに退去が発生してしまうと、数ヶ月分に相当する家賃収入の減少につながりかねません。

近年では礼金を取る賃貸住宅は減っていますが、更新料も同じように入居者にとって支払う理由が見当たらないため、大いに不条理な出費だと言えます。

更新料の支払いをなくすことで更新に対する入居者の心理的な抵抗がなくなり、2年、4年、6年と長期間にわたって入居するようになるのです。

1-3.フリーレントを付ける

家賃を下げずに入居者を集めるためには、フリーレント期間の設定も有効です。

特に、通学のために東京に引っ越す大学生は2月などの早い時期に部屋探しをしますが、実際に入居するのは3月末から4月初旬頃です。

「住むわけではないのに、2月から3月末までの家賃を支払わなければならないなんて」

これを無駄だと思い、部屋を借りようとしない人が現れるかもしれません。

そこで、新入学生対策として、「4月1日から家賃が発生する」旨の特約を賃貸借契約書に盛り込みます。すなわち、2月から3月末までは自由に借りることができるフリーレント期間にしておくのです。

家賃収入が減ってしまうと考えるかもしれませんが、新入学のタイミングで入居者を逃してしまうと、次の入居者が夏まで決まらないこともありえます。

さらには、入居の繁忙期を逃してしまうと、家賃を下げなければどうしても入居者が決まらないこともあるのです。

そのような状況に陥ってしまうよりは、フリーレントをつけて早めに入居者を確保したほうが良いと言えます。

特に大学生は一度借りれば最低でも2年、基本的には4年間の入居が見込めます。収入の計算が容易な顧客とも言えます。

新入生を取り込むためには、是非ともフリーレントを設定しましょう。

2.設備投資の実施

次に検討したいのは、設備投資により一定の家賃を確保することです。

設備投資を行う場合は費用対効果を考えながら、有効性の高い設備を選んでいきましょう。

2-1.インターネット利用料を無料にする

今、人気があるのは、インターネットが無料の物件です。スマホの通信料だけでは映画を見たり、動画をダウンロードしたりすることは難しいので、スマホだけではなく、アパートやマンション用のインターネット回線の需要は高いです。

インターネットを無料にしておけば、入居初日からネット回線を使えることが大きなメリットになります。

引っ越し先でインターネット回線を契約するのに1ヶ月ほど待たされることもありますので、その間はインターネットが自由に使えずにフラストレーションが溜まる入居者もいるのです。

しかし、インターネットが無料の物件であれば、入居日にインターネットを利用できます。しかも、インターネット利用料を毎月支払う必要がなく、割高感を感じることもありません。

オーナー側としては、インターネット回線の利用料金分だけ家賃を値上げできるメリットがあります。将来の売却に際しても有利になります。

無料のインターネット回線の導入を是非とも検討しましょう。

2-2.宅配ボックスを付ける

設備的にもう一つ追加したいのが、今、需要の高い宅配ボックスです。

ネット通販の増加により、最近では現実の店舗よりもネットの店舗で買い物をするユーザーが増えたため、インターネットショッピングの市場が大きくなっているほどです。

ただし、1人暮らしの場合、不在時に荷物を受け取ることができません。そのため、受け取りのタイミングが合わない限りは、せっかくの荷物がなかなか受け取れないことがあります。

もし、アパートやマンションに宅配ボックスが付いていれば、不在時でも宅配業者が宅配ボックスに荷物を残してもらえます。従って、荷物を即日受け取ることが可能になります。

宅配ボックスがあれば、宅配業者を装った不審者の侵入を阻止することもできます。防犯対策という意味でも大変有効なのです。

これから先、宅配ボックスの需要はどんどん増大することでしょう。早めに対策を講じて入居者に利便性をアピールしましょう。

3.簡易的なリフォームの実施

費用をかけずに簡素なリフォームを実施するだけでも、家賃を下げないまま入居者を確保することが可能になります。

3-1.「インスタ映えする」部屋にする

空室になってしまった場合、家具やインテリアなどを置いて「インスタ映えする」部屋にしましょう。

物件情報サイトに掲載される部屋の画像は、基本には何も置いてない状態であることが多いです。

そんな中、人目を引くために花を置いたり、絵画をかけたり、タペストリーを設置したりと「写真映え(インスタ映え)する」ようにすれば、自分の物件を見つけてもらいやすくなります。

また、内覧時の印象も大きくアップさせることができます。1万円から2万円のインテリアを置くだけでも、入居者を集客する効果が望めるのです。

3-2.家具・家電付き物件にする

入居者対策として、また簡易的なリフォームとしてもう1つ効果があるのが、家具や家電を設置することです。

ベッドやテレビ、冷蔵庫やエアコン、テーブルといった必要最小限の設備を置いておくだけでも意味があります。部屋探しをする人にとっては自分で家電や家具を持ち込む必要がないので、引越しの荷物を減らせるメリットがあります。

そして、即日から生活ができるので、引っ越しのための初期費用を下げる効果があります。

早々に入居を決めさせるような切り札になるでしょう。

 

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