マンションと戸建て経年で価値が下がりやすいのはどっち?

不動産物件は、基本的に経年でその価値が低下していきます。

土地の場合は経年でも、不動産相場の変動によって上昇することもありますが、土地の上にある建物は、100%価値が下がってしまうのです。

そこで、マンション物件と戸建て物件それぞれを購入した時、基本的に経年で価値が下がっていきやすいのはどちらなのかを、お伝えしていきます。経年で資産価値が下がりにくい不動産を見抜くための参考にしてください。

1.マンション・戸建てを問わずRC造物件は経年で価値が下がりにくい

まず必ず価値が下がっていくのは、建物です。

ただし建物にも、価値が下がりやすいものと下がりにくいものがあります。

マンションは基本的に鉄筋コンクリート、いわゆるRC造で建てられます。それだけに大変頑丈であり、防音性や断熱性といった居住性能も高くなっているのです。

こういったRC造の物件は減価償却の計算の時に使う、法定耐用年数で47年間と決められています。

この法定耐用年数は、47年間をすぎると建物が使えなくなってしまうということではありません。

建物の資産価値を計算する時に使われる数字です。

資産価値は47年間かけて少しづつ下落していきます。購入から47年後には、建物の価値がゼロになると、不動産の売却査定時に扱われることがあるのです。

マンションはRC造で建てられるので47年間で価値が0に近くなっていきます。つまり1年ほどで低下していく価値は、2%強程度なのです。

一方で戸建て物件の場合、RC造のものもありますが、主流は建築コストが安い木造物件です。

木造物件の法定対応年数は22年間です。木造で建てられた住宅の場合、20年以上超えるとその資産価値はほぼゼロ円になってしまうと言えるでしょう。

もちろん売買の時には、その建物の価値がほぼゼロ円で計算されることは少ないです。

注文住宅として建てられ、大変品質が良い住宅であれば居住用にまだまだ使えるということでその価値が加味されることもあります。

ただし管理が行き届いていないような築20年を超える木造物件の場合は、その価値がほぼゼロ円ところか、取り壊すひつようがあるとして、取り壊し費用分マイナスになることもあります。

RC造の戸建て物件であれば、マンションと同じように法的対応年数が47年間です。その価値は急激に下がるのではなく、徐々に低下していきます。築20年程度であればまだまだその価値を売却価格に加味することが可能となってくるでしょう。

2.土地を多く所有できるのは戸建てなので、土地価格の影響を受ける

建物の価値は基本的には下落していきます。その一方で、土地の価格は必ずしも下落するとは限りません。例えば2020年時点の日本全国の公示地価平均は、バブル時代の1988年よりも低いです。

一方で、都心の一部はバブル時期以上の公示地価となっており、場所によって大きく地価は相場が変化します。

土地は市場の需要と供給によって価格がどんどん変化していきます。例えば神奈川県川崎市にある武蔵小杉駅周辺のように、2000年と2020年ではその土地の値段が2倍以上に上っているという場所もあるのです。

戸建て物件の場合、戸建て物件の所有者=土地を所有しています。

土地の持ち分が大きいので、不動産の資産価値は、土地価格の影響を非常に大きく受けます。

もし坪単価100万円、30坪ほどの土地を所有していて、土地の価値が2倍に慣れば、建物の価値が例えほぼゼロになったとしても、土地価格の上昇によって購入した時よりも売却した価格の方が高くなることもあるのです。

ただし逆のパターンとして、土地の価格も大きく下がってしまうこともあります。

例えば建物2000万円、土地2,000万円で購入した木造戸建があったとします。

その20年後に建物が300万円、土地が1,000万円ほどの価値しかなくなってしまうこともあるのです。

良い結果においても悪い結果においても、土地価格の相場の変動を受けやすいのが戸建て物件だと言えます。

一方マンション物件の場合は、各部屋所収者の土地の持分は非常に小さくなってしまいます。

例えば駅前の土地200平方メートルの場所に、2000平方メートルの総面積を持つマンションが建てられたとしましょう。

その中であなたの所有する部屋の面積が、50平方メートルだったとします。

この場合、あなたのマンション敷地面積に対する土地の持ち分の計算式は

50(部屋面積)/2000(総面積)=1/40です。

つまり200×1/40=5平方メートルでしかありません。

マンションを所有している場合は、土地価格の変動の影響は受けにくいと言えます。

またマンションは基本的に駅近くなど利便性の高い所に建てられることが多く、土地価格は比較的安定しています。

隣接する駅の需要が増しているかどうかで、その相場は大きく変動していくと言えるでしょう。

3.賃貸需要が高いのは一般的にマンション

一方で物件を売却する時には、買う人が何のために買うのかで、需要も価格も変わってきます。

物件を買う人は、その多くが投資用に利用するために買います。

つまり価値が高く、売れやすい物件や資産価値が下がりにくい物件とは、賃貸市場において、人に住んでもらいやすい安い物件だと言えます。

戸建て物件とマンション物件を比較した場合、人に貸しやすいのはマンション物件だと言えます。マンション物件は駅近で利便性が良いものが多く、住居性能も一定の質が保たれているものが多いので、誰にとっても安心して買えますし、そして住むことができます。

不動産の価値を査定する際には、その物件を取得する際の積算評価法、そして収益性を見て考える収益還元法があります。

収益還元法で検討した場合は、マンション物件の方が賃貸に出しやすく、また高い家賃を設定しやすいので高額査定をつけやすくなるのです。

一方でもちろん例外もあります。

例えば駐車場付き戸建て物件の場合はファミリー向けの需要が高くなるので、住宅地の中にあれば、十分な需要を見込むことができます。

不動産は、基本何事においてもケースバイケースだと言えます。

4.建物の価値だけではなく立地を見極めることが重要

ケースバイケースであることからわかるように、不動産の価値は建物の価値よりもとにかく立地が求められると言えます。

その建物が建っている周辺にはどんな人が多くいるのか、どういった建物にニーズがあるのかを考えましょう。

住宅街の中でしたら戸建てで駐車場付き物件の方が人気がありますし、都心でしたら駐車場がなくても鉄道が利用しやすい駅近マンション物件の方が人気があります。

そういったニーズを考えながら、まず購入する物件を決めていく方が得策だと言えるでしょう。

特に投資用として必要とするではなく、単純に将来高く売れる物件を見つけたい時は、資産価値が安定しているのはマンション物件の方です。

不動産市場が10年後20年後、どうなるのかというのは誰にも分からないです。

ただし、マンションの方が建物の価値が下がりにくく、また需要の高い土地に建っているので急激な土地価格の下落も考えにくいです。

マンションは安定、戸建ては特も損も発生しやすいと思っておきましょう。

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