【実践コラム6】戸建て物件への投資は実地での確認が重要

不動産物件を購入するためには、インターネット上の物件情報やグーグルマップで見るだけではなく、実際に現地に行ってその物件の状態を確認することが大変重要です。マンション物件の購入においても、もちろん実地確認は必要なのですが、戸建て物件への投資はなおさら実地確認が重要な意味を持ってきます。では、なぜ実地確認を入念に行わなければいけないのか、また、どういった点をよく見ておけばよいかをここではお伝えします。

1.持ち主によって管理状態が大きく異なる

マンションやアパート物件の場合、オーナーにもよりますが、基本的には不動産管理会社に管理を任せていることが多いです。不動産管理会社に管理を任せていれば、定期的に修繕や故障部品の交換を行なってくれますし、清掃などもオーナーが自分でやるのではなく、管理会社が行います。そのため、よほど質の悪い管理会社を選ばない限りは、物件の管理状態がしっかりしていることが多いです。

少なくともドアや窓にひびが入った状態で放置されているということは、ほとんどないでしょう。オーナーも地震保険や火災保険に入り、修繕のための補償を受けていることが多いです。

特にマンションであれば管理組合が機能しているので、定期的に大規模な修繕、外壁塗装などを行なっているものです。資産価値が大きく下がっていない物件もよく見られます。

しかし、戸建て物件の場合は全く話が別になります。

家に住んでいる人がいずれかの管理会社に管理を任せ、自分の家の状態を新築同然に保っている家ははたして存在するでしょうか。答えはNoだと言えます。もちろん自宅を購入して自分たちが使っているわけですから、家の状態を良い状態に保っておきたいと思う人は多いです。しかし、修繕を行うにもなかなか住宅ローンの返済で手一杯で、経済的な負担が大きい大規模な修繕を行っていない戸建て物件はよく見られます。

窓ガラスにひびが入ったままであったり、屋根の一部が剥がれ落ちていたり、築20年も経つのに外壁塗装などを一度も行っていなかったりする戸建て住宅は、決して珍しくありません。

もちろん、ぎゃくに家に愛着をもってきちんと使っていて、築20年以上が経っても新築に近い状態で保たれている住宅もないわけではありません。それだけに、戸建て物件は現地で外観を含めて細かくチェックを行う必要があるのです。外観面・設備面の故障の有無については、仲介に入る不動産会社に必ず詳しく聞いておきましょう。

中古物件で瑕疵担保責任を購入時に設定できるのであれば、大きな問題にはなりません。しかし、「瑕疵担保責任を設定しない代わりに、価格を安くしたい」と売主側から交渉してきた場合は、要注意です。何かしらの瑕疵が存在している可能性があります。

2.マンションと比べると物件の当たり外れの差が大きい

修繕状態もそうですが、物件のデザイン・機能面においても戸建て物件は当たり外れが大きいと言えます。マンションの場合、デベロッパーにより多少の差異はありますが、結局はどの物件も基本的には一定以上の居住性を持たせることを念頭においているので、住みにくかったり、品質や機能が低かったりする物件はなかなか見つかりません。

過去には強度が不足しているなど、設計による瑕疵が大きな問題になったこともありましたが、そのようなケースでもデベロッパーによる補償が行われました。購入者にとっては、致命的なダメージにはなっていないのが現状です。

しかし、戸建て物件の場合、どういった工務店が施工を行ったか、どういった設計事務所が設計を行ったか、どういった不動産会社が分譲物件を建てたかで、住宅の質は大きく変わってきます。格安の分譲物件であればデザイン性は低いものになり、生活に必要な最低限の設備しかないこともあります。防音性や断熱性といった居住性に関しても、グレードの低い建材が使われていれば、あまり良いものは期待できないでしょう。

反面、中古の戸建住宅の中には、元の持ち主が非常に凝ったデザインを設計事務所に依頼していたり、質の優れた建材を用いて建てられたりした注文住宅がよく見つかります。非常に凝ったデザインであれば高級住宅的な雰囲気を感じさせるものがありますし、内部を見てみると高級な柱や梁などを使っているもの、階段に装飾が施されているものもあります。

中古住宅の不動産情報サイトでは、持ち主が物件を建てた年月日などの情報があまり含まれていません。築20年~25年もしてしまえば、建物の価値はどんな木造物件でも、当初の1/5~1/10という非常に低い価格になってきます。

逆に言えば、お金をかけて建てた注文住宅でも、非常に安く購入できる可能性があるのです。物件によって当たり外れの差が極めて大きいだけに、当たり物件を見つけるために現地に行って中を見せてもらう必要が出てきます。

3.周辺の住人層や環境の確認も必要

戸建て物件投資を選ぶ時には、周辺の住人層もできれば見ておきたいものです。どういった人達が住んでいるのか、その点を理解しておくと物件を賃貸に出す時のセールスポイントも変わってきます。

住人の層が基本的にファミリー層中心である場合、自分が購入する物件もファミリー向けを選んだほうが良いでしょう。基本的に戸建て物件はあまり単身者が借りるものではありません。単身者にとっては周りが戸建て、ファミリー層ばかりというのは意外と住心地が悪く感じてしまうこともあります。

またファミリー層が多いと子供の声が響いてきたり、ゴミ出しのルールが細かく決まっていたりするので、そういった住人層をしっかりと把握し、ファミリーにとって住みやすい物件です、などのアピールを加えれば入居者も決まりやすくなります。

さらにはゴミ回収場所が清潔に保たれているか、エリア独自のルールはないのかなども確認しておきましょう。とにかく生活面で揉めることが多いのが、騒音とゴミ出しのルールです。入居者がその点でストレスを感じてしまうと、せっかく入居者が決まってもす具に退去になってしまうこともあるのです。

また生活環境面で見ても、災害の起こりやすさ、これまでどんな被害を被ったことがあるのかという点もできれば不動産会社や近隣の住民に聞いておきたいものです。加入するべき保険も変わってきますし、入居者に対して適切な住宅の使用法を教える必要があります。特に台風など雨の被害を受けやすい場所、雪の量が多いエリアは外にものを置かない、雪が積もってきたら除雪を行うと言ったアドバイスをする必要があります。そのような自然環境面にも注意を配り、どのような対策が行われているのかよく見ておきましょう。

特に海抜が低いエリアは浸水が起こりやすいです。リスクを避けるのであればそういった物件は購入しないようにしましょう。

まとめ

戸建て物件は様々な場所に様々な特徴を持ったものがあるだけに、それぞれが大変に個性的であり、それ故の物件リスクが存在しています。実地で念入りによく確認し、修繕が行われていないもの、住人層があまり適当でない物、災害リスクが高いものなどは購入を慎重に行うようにしましょう。

価格が安く高い利回りを確保できるからと言って安易に購入してしまうのは大変に危険です。また再建築不可物件なども多いので、法律上の扱いがどうなっているのかも不動産会社にしっかりと確認を取りましょう。

関連記事一覧