【実践コラム4】戸建て物件への投資は競売で探す

戸建て物件への投資と言うと、なかなか入居者が見つからないために安定した運営がしにくい。そのように考える方もいるかもしれません。しかし、実は戸建て物件への投資は、じっくりと物件を探していけば非常に安く物件を購入でき、安定した家賃収入を得ることが可能な投資手法になっているのです。

そこで、まずは戸建て物件を競売で購入し、その物件を安定経営していくためにはどのようにすればいいかを私の体験談を交えながらお伝えしていきます。

1.競売物件は相場より安く買えることが多い

競売物件は、最近ではポピュラーな不動産物件の購入方法になってきました。インターネット上でも競売で物件を購入するためのノウハウを記したサイトなどが多数ありますし、競売の入札や購入のサポートを行ってくれる不動産会社もあります。これまでは裁判所まで行って入札用紙を入手し、価格を想定しながら入札しなければいけなかった競売ですが、最近ではほとんどインターネット上だけで購入を完了することが可能になっています。

そのように競売物件の購入のハードルが下がったことにより、ぎゃくに競売物件の価格は徐々に相場に近くなりつつあります。競売物件でお得に物件が買えるという評判が広がり、さらに、サポートしてくれる不動産会社もあるので、一般の物件の購入と変わらない難易度になってきているからです。

特に都心にあるマンション物件などは数が少なく、競売物件だとしても資産価値は大きく下がっていません。そのため、普通の不動産相場と同様に、入札が殺到することでときには相場以上の値段になってしまうこともあります。したがって、現在では競売は物件が安く買えるという印象は、形骸化しているとも言えます。

ただし、それはマンションという比較的品質が安定していて、管理が行われている物件に限った話です。戸建て物件の場合は必ずしもそうではありません。戸建て物件の場合、物件により間取りや設備などが大きく変わっていますし、管理は持ち主の自己管理であることがほとんどです。

そのため、管理状態は持ち主の管理に対する意識で変わります。そして、往々にして自宅を競売にかける人は経済的に問題を抱えていることが多く、物件の管理状態が良いことはかなり少ないです。競売物件の場合、購入にあたっては内覧ができませんから、裁判所が用意する三点セットと言われる資料を確認するしかありません。そのうえで、可能な場合は現地まで行って自分で外観をチェックする、話が聞けそうな場合は近所の人や売りに出した人に聞いてみるなどの方法で交渉するしかありません。

どうしても物件の全貌が把握しにくく、リスクが存在していることが多いです。また、瑕疵物件となっている可能性もあります。そのため、戸建て物件の場合は相場よりも安く買えることが多いのです。

その物件が建っている土地価格そのもので買えることも多いですし、建物がリスクになっているので土地価格の相場以下、建物の取り壊し代を含めて安く購入できるケースもあります。

特に郊外に行けば行くほどこの傾向は顕著で、都心から1時間も離れた場所の戸建て物件で1,000万円するものは少ないと言えるでしょう。

2.競売物件でも戸建てならば物件数が豊富

そして、競売物件の傾向ですが、マンション物件はあまり売りに出されることがありません。多いのは戸建て物件です。まず、マンションであれば売却を行いやすいので、競売にかけられる前に任意売却で売却されることが多いからです。任意売却のほうが競売よりも高く売れる傾向にありますし、金融機関の協力を得ることができるので、売主側にとっても、抵当権を設定していた金融機関にとっても、競売にかけられる前になんとか売ろうとします。

さらに、購入する側にとっても、マンション物件は品質がある程度担保されていて、リスクが小さいので購入へのハードルが低くなっています。

それに対して戸建て物件は築年数が古いものも多いですし、基本的に競売にかけられるような物件は中にゴミが散乱していたり、建物の破損があってもそのままになっていたりすることが多いなど、購入しても何かしらの修繕が必要になることが多いです。

競売物件情報サイトなどをチェックしてみるとわかりますが、マンション物件よりも戸建て物件のほうが多いので、購入対象の選択肢は戸建て物件のほうが多いと言えます。

東京や神奈川といった比較的資産価値の高いエリアでも、郊外の戸建てであればかなりの数が毎週登録されているので、興味のある方は是非とも競売情報サイトを覗いてみると良いでしょう。

3.元の持ち主との交渉でリースバック契約を結べば安定経営ができる

建物を安く買えても、瑕疵が存在している可能性は高く、どうしてもリスクが上がってしまうのが競売による戸建て物件への投資です。

たとえ建物を安く購入できたとしても修繕費が高くなってしまえば、価格的なメリットはなくなってしまいます。また、基本的に立地は郊外が中心になるので、安定した物件運営が難しくなってしまうこともあるでしょう。

そのような賃貸経営上の欠点を補う手段として、リースバックがあります。リースバックとは買主であるあなたと元の持ち主である売主が賃貸借契約を結ぶことです。もし競売物件の購入前後で売主と接触することができ、売主ができるだけ引越しを望まないのであれば、リースバック契約を前提に競売物件の落札を行っても良いでしょう。

戸建て物件の賃貸借契約となるので、売主にとっては引越しをせずにそのまま家に住み続けられるメリットがあります。買主側は新たに貸主になり、借主から毎月家賃を受け取ることができます。

相手の経済状態にもよりますが、話を聞いてみて一定の収入はあるものの、自己破産により家を手放さざるを得なかったときは、リースバック契約を結ぶのに最適だと言えます。

元々の物件を安く落札できているはずなので、家賃の相場も周辺の戸建て物件の家賃よりもやや下げてあげましょう。そうすれば、それほど無理なくリースバック契約を結んでもらえることが多いです。

そのまま済み続けてもらうので、自分で修繕などを行う必要がなく、きちんと管理してもらうことを前提に契約を結びます。

借主側としても引越しの費用がかかりませんし、毎月家賃を支払えるだけの収入を確保できれば、いずれ自分の家を買い戻すことも可能になります。

リースバック契約の場合は3年や5年といった一定の期間後に、元の持ち主に買い戻してもらう買い戻し特約という契約をセットにすることが多いです。例えば1,000万円で落札した競売物件を毎月8万円の家賃で貸出したとします。この場合、年間の表面利回りは9.6%で、管理費や修繕費はかからないので必要な維持費は税金のみです。

表面利回りと実質利回りの数字の乖離が非常に小さいのも、リースバック契約のメリットになっています。

そして、5年後に落札価格の1,000万円に少し数字を上乗せした1,100万円で買い戻してもらうという契約を付ければ、5年間の契約期間で約600万円の利益を得ることが可能になります。年利はなんと12%にもなります。

リースバック契約を結べば、競売にかけられた戸建て物件の運営は非常に安定するので、是非とも家の持ち主と交渉を行い、リースバック契約が結べるかどうかを見極めてから購入するようにしましょう。

まとめ

戸建て物件は競売物件を購入することにより、購入価格を大きく抑えることが可能です。また、元の売主とリースバック契約を結べば、非常に利回りが高い状態で賃貸経営を安定させることが可能になります。可能であれば売主と接触を行い、リースバック契約が結べるかどうかを確認しておきましょう。






 

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