【実践コラム2】賃貸併用住宅で中古物件を選ぶべき理由

賃貸併用住宅への投資は、住宅ローンを利用できるため、リスクを抑えながら不動産投資を始めることが可能です。

そのため、不動産投資をしてみたいが、あまりリスクを持ちたくない人にこそ、オススメできる投資手法になっています。

ただし、賃貸併用住宅は、どうしても建築費が高くなってしまうという難点があります。そこでその難点をカバーするために、中古の賃貸併用住宅の購入をおすすめする理由をお伝えします。

1.新築物件は建築費が高い

一般的に木造物件を建てると、坪単価は40万円~60万円前後が平均的な価格だと言われています。2階建てもしくは3階建てでキッチンが一つ、お風呂場が一つ、トイレが二つといった設備であれば、それほど派手な装飾などを用いない限り、この程度の価格で家を建てることが十分に可能です。30坪の家であれば1,500万円前後、40坪の家であれば2,000万円前後といったところです。

しかし賃貸併用住宅の場合、この平均的な坪単価よりもかなり高くなってしまいます。なぜ高くなってしまうのかと言うと、それぞれの部屋に人が生活するのに必要な設備を設けなくてはいけないからです。

例えばワンルームの部屋が5つある賃貸併用住宅を建てる場合、自分たちの家の設備を含めてお風呂場を六戸、トイレを七戸、キッチンも六戸分作らなくてはいけません。また、窓やドアの数も多くなりますし、壁なども防音のため、厚めに設置しなくてはいけません。そのため、どうしても通常の家よりも坪単価が高くなってしまうのです。賃貸併用住宅を建てるときは、坪単価70万~80万円は必要であると心得ておきましょう。

例えば約50坪の賃貸併用住宅を建てた場合、3,500万円から4,000万円もの建築費がかかってしまいます。

自宅が30坪だった場合、本来ならば1,500万円前後で家が建てられるはずですが、賃貸部分を設けたことで最低でも2,000万円以上の建築費がかかってしまうのです。いくら賃貸併用住宅で家賃収入が得られると言っても、余分だと思える出費が必要になります。

さらには、土地から購入する場合、賃貸併用住宅の全ての建築費は5,000万円~6000万円ほどの値段になってしまうでしょう。そうなると平均的な年収のサラリーマンでは、なかなか手の出せる価格ではなくなってしまいます。

賃貸併用住宅を建てる場合、土地を持っていることを前提に、家の建替え時に新築物件を建てるようにします。それが難しい場合は土地ごと中古住宅を購入し、できるだけ購入費用を減らす努力をしましょう。

中古物件のほうが、大幅に建物を安く購入できます。

2.入居実績を見て投資対象にするかどうかを判断できる

中古物件を購入するときは、その物件で今までどれくらいの収益が上がったのか、空室率がどの程度なのか、きちんと押さえておく必要があります。新築で賃貸併用物件を建てる場合、当然ながら運営実績がありません。ある意味では実際に物件を運営しても、どの程度の収益が上がるのか、購入時点では見当がつかないのです。

もちろん立地の良い場所に物件を建てれば、それほど空室リスクを気にする必要はありません。それでも実績が分かる物件のほうが、不動産投資初心者には安心できるでしょう。

中古の賃貸併用住宅であれば、それまでの運営実績を不動産会社などに聞くことができます。不動産会社のレントロールから現場の空室率や年間の家賃収入などの情報を得たうえで、購入を判断することができます。

また、中古物件であれば最初から入居者が住んでいる可能性があるので、最初から家賃収入を得ることができるのも大きなメリットの一つです。

3.造りの良い注文住宅が選べる

一口に中古住宅と言っても、造りには様々なものがあります。例えばマンションの場合、間取りや設備といったものは、マンションが建った年代によって大体は均一化されているものです。基本的には建設当時に人気のあった最新鋭の住宅用設備が導入・設置されていて、デザインも流行のものが取り入れられています。そのため、同じ価格帯のマンションであれば、どれを買ってもクオリティに大差はありません。

しかし、賃貸併用住宅の場合、ほぼ注文住宅になっていますので、オーナーの意向が大きく反映された住宅になっています。つまり、購入してみるまではどんな住宅なのか、分からないことが多いのです。非常に質の良い趣向を凝らした注文住宅であることもありますし、分譲住宅と変わらない安い建材を使った面白みのない賃貸併用住宅が建てられることもあります。

ただし、中古住宅は築年数の影響を受け、経年による劣化で評価額は低下していきます。築20年の中古住宅であれば、建築費に対して建物の評価額が1/4~1/5になっていることも少なくありません。

前のオーナーが5,000万円で建てた賃貸併用住宅だったとしても、20年の経年劣化で建物の評価額が1,000万円ほどに低下したため、土地の評価額を足した値段で購入できることがあるのです。

建物の価格が4,000万円で、土地の価格が現在の相場で3,000万円だとしたら、その建物を新築で購入すると7,000万円にもなってしまいます。

しかし、築20年以上の物件であれば、建物が1,000万円、土地が3,000万円、合計で4,000万円と平均的な中古住宅と同じ価格で購入できることもあります。

築20年以上の投資用木造物件の購入にアパートローンを利用する場合、そう簡単に融資がつくものではありません。特に最近の金融機関は投資用ローンの引き締めに入っているため、実績のない人はなかなか融資が受けられないでしょう。

しかし、住宅ローンであれば話は別です。住宅ローンであれば、金融機関は積極的に融資を行います。築20年以上の木造物件の賃貸併用住宅であったとしても、問題なく金融機関はお金を貸します。賃貸併用住宅は物件数が多く出回るものではないですが、それでも市場に出ている賃貸併用住宅を十分にチェックして、その建物がどれぐらいのお金をかけて建てられたのか、チェックするようにしましょう。

しっかりと物件を見ていけば、お宝物件が眠っている可能性は十分にあります。現に自分が購入した築29年の賃貸併用住宅も、注文住宅として設計事務所が建てたものであり、内装も凝って建てられたものでした。

色褪せないデザインでモダンな雰囲気を感じさせる賃貸併用住宅だったこともあり、空室が1ヶ月以上発生したことも5年の運営歴の中で一度もありません。

まとめ

新築の賃貸併用住宅は坪単価が高くなってしまうので、ただでさえ高くない収益率が大きく下がってしまいます。しかし、中古の木造物件は値下がりが激しく、築20年もすれば建物の価値がほぼゼロに近い状態になりますので、破格の値段で物件を購入することも不可能ではありません。

ほとんど土地代だけで賃貸併用住宅が手に入れば、住宅をノーリスクで手に入れることができ、さらには、家賃収入の生活が可能になるのです。

もちろん築20年以上の中古住宅となると、デザインが古い、設備が故障しやすいなどの難点はあります。それでもきちんと吟味して複数の物件から最適なものを選べば、そういったリスクを最小限に抑えることが可能になります。

賃貸併用住宅を持ちたいときは様々な物件をチェックし、長い目で自分たちの求める物件をしっかりと見つけていくようにしましょう。






 

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